【帝銀事件:真犯人】歯科医は誰で名前は?731部隊の諏訪三郎?

時事

こんにちは。坊主です。

今回は、1948年に発生した「帝銀事件」を取り上げます。

日本の犯罪史上に残る未解決事件である帝銀事件ですが、本事件が2022年12月29日放送のNHKスペシャルにて特集されます。

一体、帝銀事件の”真犯人”とは誰なのでしょうか?

帝銀事件の真犯人は誰?[1]歯科医の名前は?

帝銀事件は日本最大の未解決事件として後世に伝えられていますが、実務上では犯人は逮捕・起訴されています。

犯人として逮捕されたのは「平沢貞通(さだみち)」という画家でした。

平沢貞通は起訴後に有罪となり、死刑判決が確定しています。

しかし、「犯人=平沢貞通」説には当時から異論があり、「真犯人がいるのではないか?」という検証が現在でも行われているのです。

帝銀事件を語る時に「犯人」と「真犯人」という表現が存在するのはこのためです。

真犯人と目すされている主な人物は2人おり、その1人が歯科医です。

この歯科医が疑われた理由は以下の2点です。

疑惑の根拠

〈1〉生存者に面通しをしたところ、「外見が酷似している」という証言が得られたこと

〈2〉犯人が「琺瑯質」(ほうろうしつ)という専門用語を使用したこと

犯人が犯行の際に口走った「琺瑯質」という言葉ですが、これはエナメル質と同じ意味です。

しかし、当時において琺瑯質という表現は「東京歯科医専」(東京歯科大学の前身)に関わる人間しか使用しない極めて特殊な用語だったのです。

そして、真犯人と目された歯科医も東京歯科医専の出身でした。

そのため、当時から現在に至るまで、「真犯人=歯科医」説が支持されているというわけです。

一体、この歯科医とは誰なのでしょうか?

そこで、この歯科医について調べたところ、イニシャルとして「O」および「H」という異なる表記が確認されたのです。

恐らく、前者のOは「奥山庄助」を指していると思われます。

しかし、この奥山庄助という名前は実名ではなく「仮名」であることが下記ブログより判明しています。

参照先

https://tsubuyaki3578.com/article/201909article_20.html

このことから、歯科医の本名はHであると考えられます。

しかし、この歯科医は逮捕を免れているため、実名や素顔は世に公表されていないのが実情となっています。

帝銀事件の真犯人は誰?[2]731部隊の諏訪三郎?

帝銀事件の真犯人として歯科医以外に名前が挙げられているのが「諏訪三郎」という人物です。

この諏訪三郎なる人物は「731部隊」に所属していた医学博士であり、当時の階級は軍医中佐でした。

諏訪三郎に疑惑の目が向けられた理由は、この事件を極秘裏に捜査していた成智(なるち)英雄警視の手記でした。

その手記には次のように記されていたのです。

「アリバイその他で、犯人と認められる者は、
結局、731部隊に所属していた医学博士の諏訪(三郎)軍医中佐(当時51歳)ただ一人となった。」

※「https://alcyone.seesaa.net/article/46820984.html」より引用

この手記の存在がきっかけとなり、「真犯人=諏訪三郎」説が流布されるようになったというわけです。

ところが、この情報を裏付ける事実は一切なく、それどころか「日本陸軍 軍医将校 名簿」には「諏訪三郎」の名前は記載されていないことが判明したのです。

つまり、「諏訪三郎」なる人物は実在していなかったことが証明されてしまい、捜査は振り出しに戻ってしまったのです。

帝銀事件には有力な情報こそあれど、現在においても真犯人が確定していないことから、未解決事件として後世に語り継がれているのです。