こんにちは。坊主です。
今回は、「日本ヒューレット・パッカード合同会社」(HPE)を取り上げます。
2021年12月28日、HPEが、京都大学のスーパーコンピューター内のデータを意図せず削除してしまったことを報告し世間の注目を集めています。
一体、データが消失してしまった原因は何だったのでしょうか?
また、それはどんなデータだったのでしょうか?
HPEが京大スパコンのデータ77TBを消失(削除)して謝罪
京大スパコンのデータ削除について、HPEは次のような文書を掲載しています。
HPEと京大のデータ消失の件、レターで『弊社100%の責任』なんて、今までベンダーから提出されたレターでも見たこともないですね。
もし、自分がこの関係者だったら…と想像するだけで怖いです。 pic.twitter.com/erWzhVVHKM— 携帯・家電好きエンジニア (@odenkaden_san) December 29, 2021
上記の通り、今回の問題で消失したデータの容量は77TB(テラバイト)に達していたのです。
データが意図せず削除されてしまった原因は、スクリプトの機能を改善する際に修正を加えたところ、そのリリース手順を誤ったことが関係していると報告されています。
係る事態についてHPEは「100%弊社の責任」と猛省しており、補償についてはユーザー並びに京大の意向に沿って実施するとしています。
HPEが公開した報告書は以下のURLから全文がご覧になれます。
https://www.iimc.kyoto-u.ac.jp/services/comp/pdf/file_loss_insident_20211228.pdf
HPEと日本HPを混同している人が多数
今回の問題はHPEの責任問題ですが、一部では日本HP(ヒューレット・パッカード)と混同している人間も散見されます。。
日本HPが京大のスパコンのデータを約77TB消失してしまったらしい。そのうち約28TBは復元不能…。
お知らせ内にある日本HPから出された報告書には『弊社100%の責任』『補償はご意向に沿うようにする』と絶望しかない文章が並んでる…。https://t.co/3DW162H8t5 pic.twitter.com/7NFA4iAj2G— ポテイト (@potato9841) December 28, 2021
上記ツイートでは、本件を日本HPの問題として言及されていますが、これは誤りです。
以下の指摘通り、日本HPはパソコンやプリンターの製造・販売を行う会社なのです。
余計な一言を…これ、「日本HP」じゃなくて、「hpe=ヒューレットパッカードエンタープライズ」ですね。数年前に分社し、パソコンとプリンタは日本HPに、この案件のような大規模システム案件はhpe管轄となりました。
— 三浦 (U猫) 優子 (@yukomiura) December 29, 2021
双方の事業内容は全く異なることから、両者の取り違えには注意が必要です。
削除したのは何のファイル?データの内容は?
現在のところ、削除されたファイル(データ)の内容については詳細が公表されていません。
あぁ…日本HP側の担当者も心配だが、中身が何なのかかは分からないが、データ消失ももっとあかん…補償とかの問題じゃないやん… https://t.co/MgQwLksFwU
— 名前を追加してください (@tanabe_w) December 29, 2021
そのため、ネット上では削除されたファイルの中身にも大きな関心が集まっているのです。
一部からは貴重な研究資料が含まれていたことを指摘する声も上がっており、今回の問題が日本の将来に影を落とすことになるかもしれません。
京都大学の研究データ77TB中28TBが復元不能っていう話、多分、全国から集められたもう手に入らない細胞の培養データとか遺伝子データ、細胞の挙動の動画とかも含まれてるだろうし、そう言う世界中探しても一点モノで再現不能なデータって日本HPが幾らカネを積んでも補償出来ないだろう。
— 無知蒙昧の化身 (@SepiaSandCreate) December 29, 2021
意図せず消失した77TBのファイルの内、約28TBは復元が不可能と報告されていることから、今後の研究に大きな支障を来すことは確実でしょう。
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